”60時間超”の時間外割増賃金率の引き上げが起きる!

2018.04.26

平成22年4月1日「労働基準法の一部を改正する法律」(平成20年法律第89号)が施行されました。この改正法に於いて、1ヶ月60時間を超える時間外労働については、割増賃金率50%に引き上げられております。(労基法第37条第1項)
この割増賃金率の引き上げは、下記に定める中小企業については当面の間、適用が猶予されています。しかしこの猶予期間が、来る平成31年4月1日に解除される予定です。

中小企業の多くが対象!割増率が25%から50%に。

これまで割増賃金率は、法律によって下記のように定められていました。
---------
「使用者は通常の労働時間または労働日の賃金の計算額の2割5分以上5割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わねばならない」
(改正前・労基法第37条より抜粋)
---------
多くの方は、割増賃金率に対するイメージは、下記「率」をイメージされているのではないでしょうか?

■時間外に係る割増賃金率   ⇒  25%(8時間を超えた場合)
■休日労働に係る割増賃金率  ⇒  35%(休日労働を行った場合)
■深夜労働に係る割町賃金率  ⇒  25%(深夜労働を行った場合)

現時点に於いて、上記認識は間違いとは言えません。但し、その認識は間もなく「過去のもの」になります!

中小企業にとって、60時間超の時間外労働に係る割増率が25%から50%になることは、非常に大きな問題です。猶予措置が終わるだけで、残業代だけが上がるのです。

現在猶予されている以下中小企業の方が対象となります。

中小企業を襲う「猶予措置期間の解除」。
具体的にどのように備えるべきか?

この「猶予措置期間の解除」具体的にどのように備え、どのような対策を取るべきなのでしょうか。残念ながら、この問題に取り組む上でテクニックはありません。残業時間を減らすために取り組むしか方法がないのです。

そこで、私の顧問先企業が取り組んでいる「残業時間削減」方法をいくつかご紹介させていただきます。


社労士がおすすめしたい残業時間削減のアイデア【5選】